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手探りな絶望
第13章 手紙


「で、でも

お父さんは
すごく
織田周平のこと
恨んでるみたいだよ?」



「そうね・・・」



穏やかに
周平さんのことを話す
お母さんの様子が
不思議に思えるほど

お父さんは
周平さんのことを
ひどく恨んでいる様子だった




「お父さんは
優しい人だから・・」



「・・そうかな・・」



「冬実は
小さかったから
覚えてないのかもしれないけど

冬実のことも
千夏のことも
すごく可愛がってたのよ

照れ屋だから
ぶっきらぼうなとこ
あるけど
単身赴任先から
休みのたびに
わざわざ帰ってきてね
冬実と千夏にあうと
目じりを下げて・・

クスッ

幸せそうな顔
してたわ


お父さんは
お母さんが病気になってしまったのも、千夏が
あんなことになってしまったのも

どこかで
自分のせいだって
思ってるのよ


だから・・・


離婚しちゃったのかもね



織田くんのことが
分かった時も
やるせなくて
織田くんにしか
その気持ちを
ぶつけられなくて

だんだん
織田くんが
心の中で
悪者になっていったんじゃ
ないかしら・・」
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