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サイドストーリー4
第27章 キスマーク②
「優衣。買い物に行こうぜ」

クリスマスが過ぎて29日に私が年末の休みに入った。
それから1日遅れてしずかが休みに入った。

しずかは今年中にどうしても終わらせたい仕事に追われ
クリスマスはおろか土日にも会えなかった。

しずかは仕事納めの後に
「今日まで頑張った後輩をちょっと飲みにつれていく」と
わざわざ電話をしてきて、軽く飲みに行ったあと私の部屋に泊まりに来て
疲れているはずの翌朝に、買い物に行こうと機嫌よく言った。

「いいけど・・・少しゆっくりしたら?」
「いや。良い。用意したら行くぞ」
「何を買いに行くのよ」

「優衣の好きなものを買ってやる」
「はぁ?」
「クリスマスも会えなかったし」

調整をしたけどどうしても会えない。
と言われたら、うん。分かったと言うしかない。

「それは私も納得したじゃない」
「土日も会えなかった」
「私『仕事と私とどっちが大事?』なんて言わないよ」
「分かってる」

そう言いながら、うちに置いてある私服に着替えだした。

「それでもあまりにも会えない時間が長すぎた」
ふぅ・・・ん。
「悪かった。仕事帰りに顔だけ見に寄ろうかと思ったこともあったけど
優衣に甘えて、家に帰れる自信がなかった」
なに・・・よ。

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