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サイドストーリー4
第28章 数学のセンセイ③
大学受験を終えて、翌日からバイトを始めた。
高校時代は弥生ちゃんが「バイトより勉強をしなさい」と
バイトをするのを快く思わなかったのでしなかった。
付き合って3年間。
弥生ちゃんにあげるプレゼントは高価なものなんか1つもなくて。
もちろんプレゼントは値段なんかじゃないって分かってはいるけど
それでも、デートのお金も弥生ちゃん持ちで、
「社会人になったらたくさん奢ってね」なんて笑う弥生ちゃんに
申し訳なく思っていても、俺自身の力ではどうにもできない問題だった。
でも、それでも隠れてバイトをするより
勉強してきっちりいい成績をとる方が「高校生の俺」には大事だと自分を納得させた。
そして大学受験を終えて、バイトを始めた。
もちろん弥生ちゃんにプレゼントをするために。
春は弥生ちゃんも新学期で忙しいから
俺がバイトで忙しいことは気が付いていないようで
俺は時給の良いバイトに精を出した。
初めて自分の稼いだ金で
初めて精いっぱい考えて買い物をした。
何だか嬉しくなって笑いを隠せない顔で家に帰ると
姉貴のところに遊びに来ていた弥生ちゃんがいた。
「弥生ちゃん」
「智樹。おかえり。近頃あまり会えないけど、大学はどう?」
「ああ~こいつバイトばっかりしてるのよ」
「え?」
「姉貴!」
高校時代は弥生ちゃんが「バイトより勉強をしなさい」と
バイトをするのを快く思わなかったのでしなかった。
付き合って3年間。
弥生ちゃんにあげるプレゼントは高価なものなんか1つもなくて。
もちろんプレゼントは値段なんかじゃないって分かってはいるけど
それでも、デートのお金も弥生ちゃん持ちで、
「社会人になったらたくさん奢ってね」なんて笑う弥生ちゃんに
申し訳なく思っていても、俺自身の力ではどうにもできない問題だった。
でも、それでも隠れてバイトをするより
勉強してきっちりいい成績をとる方が「高校生の俺」には大事だと自分を納得させた。
そして大学受験を終えて、バイトを始めた。
もちろん弥生ちゃんにプレゼントをするために。
春は弥生ちゃんも新学期で忙しいから
俺がバイトで忙しいことは気が付いていないようで
俺は時給の良いバイトに精を出した。
初めて自分の稼いだ金で
初めて精いっぱい考えて買い物をした。
何だか嬉しくなって笑いを隠せない顔で家に帰ると
姉貴のところに遊びに来ていた弥生ちゃんがいた。
「弥生ちゃん」
「智樹。おかえり。近頃あまり会えないけど、大学はどう?」
「ああ~こいつバイトばっかりしてるのよ」
「え?」
「姉貴!」