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曖昧なままに
第8章 相和する時
 奈央は乾いて固まった前髪を触れ、俺にジトッとした視線を向ける。

「いや……悪い」

「あはは。マジに謝られても、ね」

 共に入浴を果たしながら、奈央は終始上機嫌だ。


「ふう……」

 しばし露天の湯に浸かった後。湯船で火照った身体を冷ますように、湯船の淵の岩に腰掛ける奈央。

「……」

 長い洗い髪を纏める仕草を、俺は湯船から見上げる。

 見事な凹凸のスタイルが、月明かりに照らされ美しく映えた。

「ん、顔が赤いよ。中崎さんも上がったら」

「いや……」

 その段階で、俺には立てない理由が生じている。

「ホラ、のぼせちゃうよ」

 奈央はそんな俺の腕を、容赦なく引く。

「ま、待って」

「あ!」

 ピンとした勃起が、奈央にばれた。

 それを見てくすっと笑うと、奈央は身体を見せつけポーズを取る。

「私の裸に、欲情しちゃった? 無理もないよ、浴場だけに」

 お前はオヤジか。最初はあんなに、恥ずかしがってたクセに。些か呆れていると……。

「中崎さん……いいから、こっちに座って」

 言われるまま、さっきまで奈央が座っていた岩に座る俺。

「?」

 その目の前で、逆に奈央は半身を湯に沈めた。そして、俺の膨張を愛おしげに見つめ――

「私ね。このカタチ――好き」

 そう囁くと、亀頭の先端にチュッと優しいキス。

 その微かな刺激が言葉の力を増大させ、俺の興奮を表すようピクッとソレが脈打つ。だが奈央は行いは、それに留まらなかった。

「よ、よせよ。こんな所で」

「ちゅぷ――そうだね。中崎さんので、温泉を汚さないように気をつけなきゃ」

「そうじゃなく」

「いいの、させて。私だけ二回だったから、ね」

「あ……」

 奈央は俺の太腿に手を置き、唇でまったりと俺を含んだ。『二回』と言ったのは、絶頂に至った回数のことだろう。

 だがそれを言及するなら、俺には膨大な借りがある。当然、愛美に対して……。

 ふとその顔を思い出すと――それが今俺に尽くす奈央の姿に重なる。


 くっ…………俺は……最低だ。


 口内の感触に呑まれながら、俺は自分を卑下。

 ちゃぷ、ちゃぷ――と、湯面が波打ち奈央の動きが早まってゆく。


 どの道……曖昧にするのは……限界……か……!


 そう考えた時――もう一方の『限界』が、奈央の口の中にドクッと弾けていた。
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