この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
冷たい夜の公園
第3章 [03]あと10分

葵は、佑の優しい行為にうっとりとしていた。
そんな葵を傍らに、佑は携帯で時間を見ていた。
「あと10分にしよ?」
「うん、わかった」
葵の家も佑の家も、時間に少し厳しかったし、
2人ともまだ中学生だ。
夜遅くまで、こうしていられるわけではなかった。
携帯を閉じた佑は、葵を見つめてくる。
「どうする?」
「こ、今度は…私が…触っても、いい?」
葵にとって、こんなことを言うのは、普段なら考えられない。
それほど恥ずかしかった。
しかし、佑は少し嬉しそうに返事をする。
「うん、いいよ」
葵は、佑のジャージに手をかけた。

