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深海のパンツァー
第12章 10-相見えるリヴァイアサンとジャスティス改
**ジャスティス改**


竜騎士ベクトル率いる偵察飛行隊は本来は離艦に用いる小型ボートを使い海域を飛び回っていた。
小型ボートにはベクトルや八咫烏、鴉天狗、姑獲鳥ら妖魔が長距離を飛翔するための足場である。

天津の空戦は事実上、有翼種たる妖魔でしか戦うことはできない。
「人間でも空を飛び立ちたい」この理想を叶えるためイヴァリスの竜騎士団に多くの天津人が研修に出向いている。


夜明け前の深い藍色が広がってゆく。

「さぁ後陣起きろ」

ベクトルが前段仮眠者たちを起こす。
小型ボートで川の字になって眠る姑獲鳥たちが起き始めた。

そして前陣たる後段仮眠と交代するのだ。

その後陣に『紅葉』がいた。
後に彼女が海の精霊『セイレーン』と称されることなど、このときは誰も知る由がない。

彼女は翼で丁寧に長い髪をお団子ヘアにまとめると空を見上げた。

「星が消えてく……まぁ多少明るいほうが見つけやすいだろうな」

彼女が今見た星が最後の星となった。
星をみると国に残した子供たちを思い出す。

彼女は子供たちに「辛くなったら星を見て、お母さんを思い出して」とよく言い聞かせてきた。彼女の母親自身がそう彼女に教えてきたからだ。

死んだら星になる?
見上げた星空は貴賎なく皆のものだから?

結局、彼女の母は尋ねる前に星になってしまった。






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