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Dolls…
第12章 ゆるやかな崩壊


ククク…


クスクスクス…ッ









━━━━え?

頭上から椎葉さんの声が聞こえた。

それは笑い声にも聞こえる。

それも…、まるで何かを企んでるような含み笑い。





「椎葉さ…」

気まずさを押し殺しながら顔を顔を上げて椎葉さんを見ると…






クスクス…ッ







「あーはっはっはっ!お前、本当に単純だなっ!本気で俺が優しいなんて思ってるのかっ?」

「……えっ?」

「単純過ぎて本当に可愛いなっ!!あっはっはっはっ!!」

「………っ!」









目の前で高笑いをする椎葉さんを見て背筋が凍った。

嫌な予感が全身を駆け巡る。





ゾッ…。





「し、椎葉さ…」

何…?

何が起こったの…?

よくわからないけど、だけど今はとにかく怖い。

目の前で高笑いをする椎葉さんが不気味に感じた。

それは、さっきまでの優しげな椎葉さんじゃなくて、いつもの邪悪な椎葉さんに戻っていた。

あまりの恐怖で体と声が震える…。



「あ、あの…っ。━━━━━きゃあっ!!」

恐怖にうち震える私の腕を掴んだ。

そして、そのまま私の手を引きながら向かったのは…



「椎葉さん…っ!ちょっ…」

椎葉さんが向かったのは、今現在シュウちゃんがいるであろう浴室の脱衣場。


「は、なして下さいっ!そこには今…」


今、シュウちゃんがお風呂に入ってる…。

だけど、椎葉さんはそんな事知ったことではないと言わんばかりに私の手を力任せに引いていく。



そして








━━━━━バタンッ!!










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