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Dolls…
第12章 ゆるやかな崩壊



ドクンッ、ドクンッ


椎葉さんはこの現場を見られても平気なんだろうけど、私はそうも行かない。

椎葉さんは制止したまま一切動かなくなってしまった。

だったら、さっさと退けてこの状況を何とかして欲しいのに…。



ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ…



ダメ…、このままじゃ、本当に…っ。



全てを覚悟したかのように私は俯きギュッと目を閉じた。

何もかももうおしまいだ。

もう、何もかも…。



「おーい。椿?」



シュウちゃ━━━━━━━。















「あー、すまない。椿じゃなくて、俺だ!」

「………っ!?」

私の後ろから聞こえた椎葉さんの声。




椎葉さん、何のつもり…?





「えっ?あ、すいませんっ!椿と勘違いして…」

浴室からシュウちゃんの声が聞こえた。






しかし、椎葉さんはそのまま再び

「━━━━━━━ぁっ!っっっ!」

再び私に腰を打ち付け出した。

さっきよりも状況が酷くなってる。

シュウちゃんに気づかれる危険性が余計に上がったこの状況でこんな事を…っ。


「ふっ……うっ!」


声…、さっきよりも激しい椎葉さんの動きに声が漏れる。

椎葉さん、どうしてこんな事を…っ!?





「いや、俺も風呂に入ろうと思ってな。まさか、まだ修也君がいたとは気づかなくて」

「あ、すいませんっ!すぐに出ますっ!」


━━━━━━そんなっ!

まさか、椎葉さんはシュウちゃんに全てをバラそうとしてるんじゃ…っ。


「いや、待て。修也君に気づかなくて服を脱いでしまった。裸を見られるのは好きじゃない。着替えるからそのままそこで待っててくれ」






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