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第17章 悪魔のささやき

━━━━━バタン



無情にも閉められたドア。

1人残された私は、ただ呆然とそのドアを見つめることしか出来なかった。









椎葉さんのお母さん…？

椎葉さんのお母さんって、どういう人…？

どうしてお母さんの話題を出した瞬間に安藤さんの顔付きが変わったんだろう。


椎葉さんからも家族の話なんて聞いたことがない。

椎葉さんのお母さんの事…。



安藤さんがひた隠しにする椎葉さんの母親…。




私は、これ以上は詮索するべきじゃないかも知れない。

これ以上詮索すればきっと傷ついてしまう。




だけど…

だけど…





椎葉さんの事を知りたい、そう思う自分の心に嘘がつけなくなってきていた。



安藤さんを使って椎葉さんの事を探ろうとしたバチが当たったのにも関わらず




私の心は、悪魔に支配されたかのように

ざわつきが止まらなくなっていた。