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Dolls…
第18章 パンドラの箱
涙目で椎葉さんに訴えたが、涙目は椎葉さんに取っては逆効果だ。

私が泣いて嫌がれば嫌がるほど…




「━━━━あああぁぁぁぁぁっ!!」

「……っ!」

椎葉さんのそそり勃ったものが一気に刺すように私を射抜く。


「ああっ!あんっ!あぁぁぁっ!!」

背中がコンクリートに擦れて痛い。

だけど、そんな事気にならないほど、私の体は椎葉さんに慣れてしまった。

こうして椎葉さんを受け入れてしまっている。

「ダメ…っ!イク…っ、ああんっ!ひぅっ!イッ…」

「駄目だ」


そう言って椎葉さんの腰の動きが止まった。



まさか…、また…?

先程、吊るされた状態で嫌と言うほど味わったこのもどかしい快楽。

まさか、この冷たいコンクリートの上でも繰り返されるのか?

「あ…っ、そ、んな…っ」

うっすらと開いた目で見えたのは、薄ら笑いを浮かべる椎葉さんの顔。


「勝手にイクなよ」

その一言を私の心臓に深く突き刺し、椎葉さんは再び激しく腰を打ち付け出した。

肌と肌がぶつかり合う乾いた音がコンクリートの部屋中に響き渡った。

「あぁっ!い、嫌…っ、いやぁぁぁっ!!」

頭の中が掻き乱される。

感度は増して行くばかりなのに、快楽は体の中に溜まって行く一方。

解放されないまま行き場を無くした快楽達が体の奥底で渦巻いている。

「あああっ!!やめてぇぇ…っ、も、やめてぇっ!あぁぁぁんっ!!」

イキそうになると椎葉さんの動きが止まる。

何度も何度も繰り返されて、もう何も考えられなくて、呂律も回らなくなって来た。

「勝手にイクなと言ったはずだ。何を勝手にイこうとしてんだ?」

「ひぐっ、ち、違っ…、あぁっ!」

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