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Dolls…
第20章 別れの背中
「だから、俺と…」



心が叫ぶ。

ここにいたい。だけど、苦しい。

みっともなくてもいいから椎葉さんの傍にいたい。だけど、私は椎葉さんに拒絶されてしまった。

人形でも何でもいいから傍にいたい。でも、私は椎葉さんに飽きられてしまった。

"ガッカリ"って、椎葉さんの口が私にハッキリそう言った…っ。



「椿ちゃん?」



椎葉さん…、私…っ!






「し、椎葉さんが許してくれるかどうか…」





椎葉さんの台詞を思い出した私の胸と頭は限界にまで追い詰められてしまい、つい口から変なことを口走ってしまっていた。

椎葉さんの許し…?

そんなものなくたって今すぐここから安藤さんと逃げればいいのに、なのに私はまだ変な期待を胸に秘めていた。

もし、私が安藤さんとここを出て行くとなったら椎葉さんはどうするの…?

異性としては拒絶されたけど、人形のモデルとしてなら傍にいさせてもらえる?

小賢しい言い訳で椎葉さんを試そうとしてる。

そんな自分の狡さにゾッとした。


そもそも椎葉さんの許しがどうこうの前に拒絶された身の癖に、何を言ってるんだろう、私は。




「別に…、秋人の許しなんかなくてもこのまま俺と…っ」

「それに、いきなりそんな事を言われても…」


突然の申し出に私の頭は冷静さを取り戻せないままだ。

考えられる理由はたくさんあるけど、まさか椎葉さんの幼馴染みである安藤さんにこんな事を言われるなんて思ってもみなかったから。


「そうだね。急にごめんね…」

そう言うと、安藤さんは私の肩から腕を離した。

安藤さんの方が先に冷静さを取り戻したようだ。

私の戸惑う声と台詞にハッとした表情を浮かべたから。





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