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第25章 最後の真実

……椎葉さんの車が停まってるすぐ近くに大きなトラックが停車していた。

恐らく安藤さんが注文した品物を届けに来た宅配トラック。

椎葉さんはそのトラックの方へと歩いて行く。


…恐らくムリヤリ借りた制服を返しに行くのだろう。

本当、一歩間違えたら犯罪になり兼ねないことをアッサリやってのける人だ。


椎葉さんを待ってる間、私は後部座席に寝転びながら胸の高鳴りを抑えるので必死だった。




椎葉さんに会えた嬉しさ。

だけど、私は1度椎葉さんに酷く振られてる。

助け出して貰えて嬉しいけど、今になって何だか凄く恥ずかしくて気まずい。

それに、薬を飲まされたとは言え安藤さんの前で裸同然の姿にされてしまって、その現場を椎葉さんに見られてしまってる。


椎葉さん、もしかして誤解してるかも知れない…。

私と安藤さんの間に何かあったんじゃないかって…。

どうしよう…。

何もなかったとは言え下手に言い訳したら嘘に聞こえてしまうだろうし。

椎葉さんに会えて嬉しいような、気まずいような…。





だけど、私の胸は正直にドキドキ言ってる。

椎葉さんの腕に抱かれた時から、私の胸は正直にドキドキと高鳴り出した。

"椎葉さんが好き"と、体全部が叫んでる。






胸の奥から込み上げてくる暖かなものを感じながら車内の天井を見上げていると…





━━━━━ガチャ




「……待たせたな」

運転席のドアが開き椎葉さんが戻ってきた。

寝転んだ体勢じゃよく見えないけど、運転席に乗り込んだ椎葉さん…、黒いワイシャツの襟元がチラリと見えた。

その黒いワイシャツも何処と無く懐かしい。