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第1章 出逢い

クラスの大多数の女子生徒が、喜びや驚き、戸惑いを表現する中、きょとんと目を点にする一風変わった女子生徒が、未玖だった。そんな未玖のもとへも、一人の男性が近づいてきて、机の横で立ち止まった。




「今日からよろしくね、未玖ちゃん。」




未玖の専属教師となったのは、黒髪で眼鏡をかけた、インテリな雰囲気を醸し出す男性だった。座っていた未玖は、慣れないイケメンを間近で見たためか、耳まで真っ赤にして再びうつむいてしまった。




「俺の名前は咲夜。今日から頑張ろうね。」





授業が始まると、男性教師は一斉に教室の後ろへと行き、授業が終わると専属の生徒の元へと駆け寄り、休み時間は生徒と過ごすことになっている。そう、常に監視の目が行き届くようになっているのだ。



初日を難なく終えると、未玖は独りで寮へと向かおうとした。しかし、咲夜に後ろから腕をつかまれてしまった。



「未玖ちゃん、俺も今日から同じ部屋に住むからよろしくね。」





「……え？！」





男性教師には、絶対服従。官能小説をこっそり愛読していた未玖にとって、いかがわしい妄想に繋げることは容易いものだった。しかし、これから官能小説のようなことが実際に起こるとは、このときの未玖は想像もしていなかった。