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タンバリンでできたオーロラ
第10章 芋づるデカ

「ホシの女、俺の彼女なんスよ」
「ぶっ……」

 何てこと言いだしやがる!

「マジかよ、お前……冗談……」
「こんな事、冗談で言えないっスよ! 忘れてたんす。思い出しちまったんです!」

 軽いんだよ、ノリが。
 思い出しちまったじゃねーだろ。

「それでどうした?」
「お芋さんもいましたよね、あの夜、今日はレズのカップルと乱交だって俺のこと誘ってくれて」

 ああ、俺は若いのの面倒見がいいからな。

「それで、ホラ、あんな事になっちゃって……」

 なっちゃったな。
 
「でもまあ、俺たちの責任じゃないっすよね!」
「そうだな」
「でも思い出しちまったっすから!」
「どーするつもりだ」
「自供します。それで解決でしょう?」
「そうだな。お前、初めてなんじゃないか? 捜査で手柄立てるの」
「そーすか? よく憶えてないっす!」

 まあいい。

「よし、行くぞ」
「どこへっすか?」
「現場だよ、車、乗れって」
「現場ってどこっすか?」
「いいから、まず乗れ」
「わかったっす!」

 俺たちは走り出す。そして走り続ける。
 そうしていればいい。

 いつまでも。







《芋づるデカ 了》

※星だピカ子が誰か推理しましょう。
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