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タンバリンでできたオーロラ
第30章 エロくて新学期!

 ホームルーム、始業式、そして下校。

 新学期の最初の日らしいあっさりとしたスケジュールは瞬く間に終わり、 僕は風紀委員ミーティングのためにいつもの教室へと向かった。
 風紀委員は各クラス一名ずつ選出されるので、全学年では二十人ちょっとになる。

 ミーティングといっても今学期の学校行事やそれに合わせた風紀活動と、週番ローテーションの確認ぐらいだろう。あとは毎月発行している風紀便りの内容について、大体の内容を話し合うぐらいか。

 教室の机をコの字に並べ替え、席についてさらか先輩が議事を進めるのを待つ。

 黒板の前に立ったさらか先輩が、チョークを手にして議題を書きはじめた。プリーツスカートの下のお尻の膨らみに目を細めながら……って、駄目駄目駄目っ! 何を考えているんだ僕は! 「清く、清らかに、清らかたれ」だろ!   

 ……もうお気づきかもしれないが、僕はけっこうスケベだ。しかもムッツリがつくタイプのスケベだったりする。エロいことは好きなのに、女の子と喋るのが下手。当然モテない。

 でも、この学園に入って、そして風紀委員になってからは、そんな自分を恥じて心を入れ替えようと努力しているんだ。
それはさらか先輩の影響が大きい。

 誰とでも分け隔てなく接する明るい態度。あんな風にできるようになりたい。そのためには身も心も清くならなくてはならない。

 でも、さらか先輩って、本当に肉づきがいいんだもん。それでいて脚はスラッとしてて、白のニーハイソックスとスカートの間の素肌の部分が……いや、だからエロ目線はやめろって! と、自分で自分を叱りつけていてまったく気づいていなかったが、カッカッカッという力強い音と共にさらか先輩が黒板に大書した字を見て僕は腰を抜かしそうになった。

『エロく、エロやかに、エロやかたれ』

 は……はあっ?
 何……何それ? えっと……冗談……にしてはさらか先輩らしくないド直球なような……。いや、先輩じゃなくてもこんな冗談ってあるか? だって、ストレートすぎて笑えないよ? どうリアクションしていいか戸惑っちゃうじゃないの。みんなだって……。

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