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第3章 欲

「あっ、ご、ごめんなさい」

ゆりはどうして良いか分からず、誤ってしまった。

『ふふっ、なんで謝るの？
大丈夫だからそんなに緊張しないでっ・・・ね？』

またあの優しい笑顔になりながら
ゆりと手を繋いでない方の手で頭をポンポンした。

ゆりの緊張も程よく取れ
笑顔が戻ってきた。

彼は走行中でも手を握っていてくれた。

微かに海のにおいがしてきた。
海はすぐそこのようだ。