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新月
第8章 悍ましい



(…だめ、だめ。……いけない。


……寝なくては……)



そう思いながら、瞼をぎゅっとつむるが、意識は襖の向こうにいき、手は、股の間をゆっくりと擦っていた。





…フゥンッ!



自身の中指が、気持ちのいい所にあたる。

自慰をしたことはある。


そして、他人にも触られたことがあるチヨは、

布団の中で、ゆっくりと足を開き、敏感な蕾を布の上からジワジワと、円を描くように擦る。




(…ァ、……ァァ……、


…気持ちいい………)



隣の部屋の、美月の艶めかしい声を聞きながら、

自分がされているような感覚で、チヨは手を動かした。









————しばらくすると、




「………ぁぁああっっ!‼︎」



「…………ハナエっ」



























(……え?)






(…………旦那様………の、声……?)








チヨは、動きがぴたりと止まった———。






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