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弟プレイ
第10章 蒼 eyes.1 葛藤の日々
「いっ…!」
「あ……」
僅かに顔を歪めた姉貴の口から漏れる、小さな悲鳴。
そこで俺はようやく、自分が何をしていたのかと我に返った。
「ご、ごめん」
パッと離した華奢な手首には、うっすらと赤く残る手形。
嫉妬で頭に血が上ったからとはいえ、自分のしてしまった行為に罪悪感で胸が痛む。
俺のバカ。
何やってんだよ、っくそ。
「……どうしたの? 蒼? アンタ、熱でもあるんじゃない?」
「……っ!」
前髪を掻き上げて、額にそっと触れる柔らかな手のひら。
どこか様子のおかしい俺を、具合が悪いのかと姉貴は勘違いして、心配してくれているのだろう。