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狐面の男に 愛されまして
第5章 おムコさんに 愛されまして
ごめんね、って
何故か謝られた。ナゼか。
「──…」
「……!?」
彼の視線が顔まで上ってくる。
蜜を舐めとる動作はそのままで、シュウが彼女と目線を合わせた。
こんなに部屋は暗いのに
彼の赤い瞳は、強く耀いているから。
「──…どう、し て‥?」
「…魔法使いだから」
目があった瞬間に、奪われた身体の力──。
髪の毛を引っ張っていたのに
脚を閉じようとしていたのに。
くったりと力の抜けた上半身は、布団の上に仰向けになって倒れた。