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ネムリヒメ.
第23章 薔薇の刺、棘の鎖.
……………
「ん……あ、ん…」
「…………」
「ふ…ッ…んう…」
話せなくなるのはあっという間だった
さっきからずっと与え続けられる濃い口づけ
零れ続ける甘い喘ぎと、引き寄せられた手元から時折悪戯にたてられるカチャカチャという冷たくて硬い音が部屋に響く
「フフ…やっと素直になってきたね」
「はっ…あぁ…」
頭のなかには深い靄がかかっていて、オトコの柔かな舌に上顎や歯列を撫でられる度に、意識的に力を入れることができなくなったカラダがピクンと飛び跳ねる
耳に届く、たっぷりと絡んだ蜜がたてる淫靡な水音
弄ばれ、だらしなく開いたままの唇の端からは受け止めきれなくなった蜜が溢れ、首筋を伝って胸元のレースを濡らしていた
「…ね、どうしてほしい」
「ッ…う!!」
耳たぶに歯をたてながら、誘うように囁く甘い声
手首を繋ぎ止められたまま、ビクリとカラダが大きく仰け反った
「ほら…」
「ひゃッ…ああ…ん、っ…」
こんなの…嫌なのに……
嫌って言いたい
なのに…
はっきりとものの言えない、喘ぐばかりの口
ドレスの下では胸の膨らみの先端が硬くなり上を向いているのがはっきりとわかる
蜜部を襲う強烈なむず痒い疼き…
今すぐ服を脱ぎ捨てて、触れてしまいたい
それもめちゃくちゃに…だ
蓄積されていく熱に肌を薔薇色に染めるアタシ
ほんの僅かに残された理性とは裏腹に、カラダはそんな衝動に駆られていた