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第10章 あたしに全部見せなさいっ！

「う……」

　だけどその時にはもう、柚留の手のひらがあたしの胸元をまさぐっていて、うずうずする感覚に意識を持ってかれた。

「外す、ね」

　柚留も緊張してるのか、声が少し硬い。
　シャツのボタンに手をかけて、一つずつ外されていく。
　胸もないし、ウエストくびれてないし、詩織みたいにスタイルはよくない。だから余計に、見られるのが恥ずかしかった。
　せめて夕飯、ちょっと控えれば良かったなぁ。
　ボタンは全部外されて、前をはだけられた。ブラ、丸見え。一応可愛い下着を選んだけど、やっぱり恥ずかしいものは恥ずかしいっ！

「やだ……」

　羞恥に耐えきれなくて、両手を交差させて、がっつりと胸元をガードする。

「僕の体は全部見たくせにー」
「……あたしは、いいんだもんっ」
「そんなわがまま、許さないもん」