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あたしに全部見せなさいっ!
第10章 あたしに全部見せなさいっ!

「ん、んぅ……っ」

 唇を塞がれて、あっと思う間もなく柚留の舌が潜り込んでくる。舌を吸われ、濡れた音が耳を犯す。
 体が熱くて、ぞくぞくして、あそこも疼いて、いろんな快感がないまぜになって、思わず柚留の頭をきつく抱きしめていた。自分からも舌を突きだして、ちゅっちゅと吸う。
 唾液が口の端から零れる感触があったけど、そんなのどうだって良かった。
 もっと柚留が欲しい。
 どちらからともなく唇が離れる。お互い呼吸が乱れていて、見つめ合う視線にも熱がこもっていた。
 柚留はあたしの胸に、顔を埋めた。

「あん……」

 柚留の熱い息がかかる。

「ダメ、僕……止まらなくなっちゃう」

 吐息混じりの掠れた声でそんなふうに言うから、柚留の興奮が、ダイレクトに伝わってくる。
 一昨日は興奮した柚留は男の子っぽくて怖かったのに、今は少しも怖くはなかった。……不思議。
 あたしは柚留の頭を、ぎゅっと抱きしめた。

「止めなくて、いいよ。……来て」
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