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第10章 あたしに全部見せなさいっ！

「……気持ちいい？」

　柚留が小首をかしげて聞いてくる。
　答えられずに、ついぐっと目を閉じてその質問から逃げてしまうあたし。
　柚留はさらに強めに、そこを手のひらで押す。

「……っ」

　それを何度か繰り返され、またどろりと蜜が溢れた。うずうずする。ジーンズの固い生地越しじゃなくて、もっと直接的な刺激が欲しかった。

「柚留ぅ」
「……ん？」
「……自分で脱ぐから。あっち向いてて」

　蚊の鳴くような小さな声で、それだけ。あたしの精一杯だった。

「……うん」

　柚留も照れたように頷いてから、後ろを向く。
　あたしは起き上がり、ベッドの上で座ったままおしりをあげて、ジーンズと下着を脱いだ。下着は濡れてぬるぬるしていた。
　こんなの……。どれだけエロいBL漫画を読んでも描いても、こんなに濡れたこと、今までなかったのに。