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第10章 あたしに全部見せなさいっ！

「今までイッたことないの？」
「うん。……男の子とこういうことしたことないし」
「それは知ってるけど。……一人で触ったりとか、しないの？」

　最後の質問は、声を潜めて。

「ちょっとは、したことあるけど……、イクとかわかんない……」

　エロい絵や漫画を読んだり描いたりしていると、無性にムラムラすることはあって、触ったことはあった。その時はいつも、あそこは湿っていて。でもこんなにグショグショになってたことなんてないし、触っても、こんなに気持ちよく感じたこともない。
　いつも途中でやめてしまっていた。

「じゃあ、初めてなんだ」

　柚留は嬉しそうに笑って、あたしの体をぎゅっと抱きしめた。

「まりねちゃんが感じるところ、もっと教えて？　どうしたら気持ちよくなる？　どうしてほしい？」

　矢継ぎ早に聞かれて、戸惑う。そんなの、自分でもわからないもん。