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第11章 エピローグ

「実はね、まりねに悲しいお知らせがありまして。今まで売り子に来てくれてた二人が、今回は大学受験で来れなくなりました」
「ええっ!?」

　売り子というのは、コミケなんかで物販に協力してくれる人のこと。商品を会場に運んだり、ブースを用意したり、お客さんとの金銭と商品のやり取りをしたり、後片付けをしたり。意外とコミケに参加って、大変なんだよね。
　あたしの漫画を売るために協力していただいて、本当に感謝感謝だ。
　毎回、あたしと詩織、あたしに同人誌への手引きをしてくれた友人とその友達の四人で行っていた売り子。そのうちの二人が欠けるというのは、ちょっと大変かもしれない。
　ちなみにその二人は詩織の友人。
　だけど受験じゃ仕方ない。
　詩織と二人で頑張ろう！　なんて一人気合いを入れ直していた時。

「そっ、こっ、でっ、ともくんと森永くんに、手伝ってもらおうと思って。女装して売り子しよう！」
「ええっ!?」