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Platonic Love
第2章 美人さんとジュラシックパーク





想像以上の美人に動揺して、上手く声を出せなかった。

「いや、あのですね、え〜と、よ、よければコレ…」

ちょっと声を裏返えして彼女にそう言ってジュラシックパークのDVDを差し出したら、彼女はツヤツヤの長い茶髪を右耳に掛けてDVDと俺を交互に見た。

「俺得に見たいわけじゃないんで、よければどうぞ」

「え、でも………」

遠慮がちなリアクションをしてちょっと困った顔をする彼女。

けど手はしっかりとジュラシックパークのDVDを掴んでいた。

「気にしないでください。どうぞ」

そう彼女に言ってジュラシックパークのDVDから手を離し、財布から抜き取った千円札とT−ポイントカードを財布に戻した。

きっとジュラシックパークも恋人寝取られた男よりも美人な女の人に見てもらった方が幸せだろう。

よかったな、ジュラシックパーク。

心の中でジュラシックパークのDVDにそう言った。

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