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貶女(おとしめ)
第13章 【○○警察署 相談室】
「おい、田中、そろそろ…あれ?」

ノックと同時に開いたドアの隙間から、警察官にしては軽そうな男が顔を覗かせた。

「田中さんは、飲み物を持ってくるって出ていきましたけど」

「へー…」

莉桜が告げると、その男はズカズカと部屋に入ってきて机の上の調書を勝手に読みだす。

「いやッ見ないで」

奪い返そうとする莉桜の手を余裕で受け流し、男は彼女と調書を交互に見て唇を歪めた。

「あんなに時間をかけて、これしか聞き出せないなんて田中もだらしないな。俺がチャッチャと済ませてやるよ」

そう言って男はさっきまで花代が座っていた椅子に腰掛けた。



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