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貶女(おとしめ)
第22章 【元基 side】
「そんな酷いことをしたのに、行き場をなくした私に莉桜は自分と一緒に神社の手伝いをしないかって誘ってくれたの」
出発前に せめて元彼の僕に莉桜の潔白を伝えたかったと言って、明るい笑顔で去っていった。
「…今さら そんなこと聞いたってどうしようもないじゃないか」
僕は莉桜のことなんて全然好きじゃなかったけど、僕のことを純粋に愛してくれたのは彼女だけだったかもしれない。
性欲の捌け口にした挙げ句に最低の捨て方をした莉桜を思い出したら、ひとりでに涙が込み上げてきた───…
出発前に せめて元彼の僕に莉桜の潔白を伝えたかったと言って、明るい笑顔で去っていった。
「…今さら そんなこと聞いたってどうしようもないじゃないか」
僕は莉桜のことなんて全然好きじゃなかったけど、僕のことを純粋に愛してくれたのは彼女だけだったかもしれない。
性欲の捌け口にした挙げ句に最低の捨て方をした莉桜を思い出したら、ひとりでに涙が込み上げてきた───…