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貶女(おとしめ)
第10章 【学校編】諍(いさか)い
午後の授業をぼんやり聞き流し、放課後ランチバッグと鞄を持って教室を出ようとした莉桜を
「たまには一緒に帰ろうよ」
とエミが追いかけてきた。

「どーしたのよ、なんか元気ないじゃん!ね、アイス奢ってあげよっか!?」

断る隙を与えず、エミは莉桜の手を引いてコンビニに入る。

「あ、その前にちょっとマンガ見ていい?」

カゴを持ったエミが窓際の雑誌コーナーに行ってしまい、手持ち無沙汰の莉桜は何となく店内をうろつくうちにコンドームのパッケージが目に入り、棚の前で足を止めた。

(用意しておいたら、着けてくれるかな…?)

そんなことをしばらく考えていたが、ふと そこに立っている自分が他人からどう見えるのかに思い至り、慌ててキョロキョロと周りを見渡してしまう。



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