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Memory of Night
第15章 告白

「――雪だ」

 上空をひらひらと粉雪が舞っていた。

「本当だ」

 晃も雪を見上げてつぶやく。

「積もらないうちに行こう」

 手は自然に繋いだまま、白い道を歩く。
 二人の足跡が、綺麗に並んで残されていく。
 神社を徐々に離れ、等間隔に立つ木々の中を歩いている時、唐突に宵が口を開いた。

「俺、前は独りでもどうにかなると思ってた。どんなにみっともない生き方だろうが、ギリギリの生活だろうが、生きてくくらいできるだろうって。だけど――」

 そこでつかの間宵の言葉が途切れる。
 同時に立ち止まり、晃の手を握っていた手を離した。

「もう無理みたいだな」

 離れていく体温が名残惜しい。無意識にそれを追おうとした晃の頬に、今度はその手が伸びる。
 宵は両手で晃の頬を包みこんだ。
 続いて柔らかな唇が、ゆっくりと晃の唇を包む。
 宵からのキスはずいぶんと珍しく、久しぶりな気がする。
 驚いて目をしばたたかせる晃に花みたいに笑いかけながら、いつかベッドの上で聞いた、柔らかな声色で囁いた。

「好きだよ。俺もずっと……一緒にいたい」



おわり
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