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恋花火
第7章 不機嫌なGIRL
夏休みはあっという間に終了した。


あの日以来、タケルには一度も会わなかった。


…というか、避けていた。


連絡が来てもなんだかんだと言い訳をして会わないようにしたのには、理由がある。


「また昨日女の子が来てたのよ。もう本当に嫌!」


って、タケルのお母さんが私の家に言いに来ていたから…。笑


「それも、今までにないくらいベッピンさんで更に嫌だわ。」

「お母さん、ヤキモチでしょ。笑」

「それな!」


お母さん言葉遣い今時。笑


だよね…茜先輩って、本当に美人さん。


胸…はどうなんだろう。


スタイルがすごくいいから、きっと胸もバランスがいいはず。


肌も白くて唇はプルプルで。


私が勝てるところなんて、何ひとつなくて…。


とかってウジウジ考えている間に夏休みが終わってた。


タケルといっぱい遊ぼうと思っていたのに、全然…。


それに追い打ちをかけるように、始業式の学校では、タケルと茜先輩の噂がこれでもかと飛び交っていた。


2人がどこどこのデパートで手を繋いで歩いていたとか、


…キスをしていたとか…


私はもう、耐えきれずに美波を屋上に誘い、そこで全てをぶちまけた。


「私だけを見て!!…って言えば?」

「…言えないよ。」

「だよね。言えてたらこんなに悩まないよね。」


幼なじみって、恵まれているようで恵まれていない。


だって、家族みたいなものだもん…。


家族を恋愛対象として見ろっていっても無理だよね…。


「いやいや家族とはSEXしませんよ。」


美波は笑ってそう言うけれど、私の心は晴れず。


前は平気だった。


タケルが誰といようが、何をしていようが。


なのに今は


「ヤダヤダヤダー!!」


屋上から叫んでいたら…


後ろからゲラゲラと笑い声がする。


…このシチュエーションは。


「やっぱバカだわ」


タケルが笑いながら、そこにいた。


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