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甘い風
第15章 ーー
「行ってきます」

「じゃ、今日バイトないから適当に迎えに行くわ」

「うん、ありがとう」

桜子の腰に腕をまわし引き寄せ
行ってらっしゃいのキス

スルッと翔の腕を抜け
桜子は振り返ることなく扉の向こうへ

お決まりの一服と彼女の後ろ姿を見送った翔




カツカツとヒールを鳴らし会社へ
(お父様と会うのか…)
左手にある輝きを眺めながら
カツカツ


(翔と私はこれからずっとやっていく
きっと今までそういう決意が足りなかっただけよ、ね?
その場しのぎで
次々と男の人に甘えてきただけ
38歳、これで最後の恋愛にしよう
大丈夫かな?
うん、自分を信じなきゃなにも始まらないわよね)

ぐっと顔をあげ
背筋を伸ばしカツカツと歩く彼女を
道行く人が
目で追っている
視線を感じないわけではないが
彼女の瞳には誰も入ってはこない

(さ、仕事仕事っ)



「おはようございます」
桜子の外での1日が笑顔と共にはじまった





「おっ、タケル。久しぶり、どっかに行ってたの?」
講堂に荷物を置き目線を隣に送る翔

「おはよ。ニューヨークで仕事だったからさ。まだ時差ボケ」
髪をかきあげ気だるそうに話すタケル

「売れっ子は大変だな」
笑いながらタケルの肩をたたく

「まぁな」

「今日さ、オヤジに彼女を会わせるんだ」

「オヤジさんと?」

「そう。家に連れてこいって」

「お前、結婚するのか?」

「できるものならすぐにでもしたいけどな」

「そんなに話が進んでんの?」

「いや、俺が思ってるだけ」

「彼女と結婚の話は?」

「してないよ。でも、俺だけの桜子にしたい」

「そんなに熱くなれるもんかね」

「それだけいい女なんだよ」

「ま、オヤジさんもいちゃもんつけるところないしな」

「気に入ると思う」









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