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第15章 うさぎ -理香side-
私の唇を数回啄ばみ、祐樹の唇は離れた。

「どこ行こうとしてたの?」
鋭い視線は、射抜くように私を捕らえていて。

「…トイレ」

「一緒に行くから」
差し出された祐樹の手に、私の手を重ねる。


みんなと話しながらも、ずっと私のこと見ててくれたのかな?
そうだとしたら嬉しい。



「理香、帰ろっか?
だるいし、もう義理は果たしたから」
トイレからみんなの所へ戻る途中、祐樹がそう言い出した。

「でも…」
BBQは夜まで続き、花火をして解散になる予定。
解散までには、まだまだ時間がある。

「俺が限界。…早く、理香と二人っきりになりたい」
耳元で囁かれる甘い言葉。

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