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第15章 うさぎ -理香side-
運転席に座る私と助手席に座る祐樹。

座席の位置を調整し、ミラーを合わせる。
ちょっと慣れなくて緊張する。

「大丈夫か?代行、呼ぼうか?」

「大丈夫だよ。会社でも運転してるし」

「じゃあ、ナビるから…お願いします」
そう言って、祐樹は私の頭を撫でた。



私は祐樹のナビに従って、車を走らせる。
家とは違う方向で…。
どこに行くか聞いても教えてくれない。
…まぁ、これはいつものことだけど。


そのうち、ちょっと派手な看板が並ぶ通りに出た。

「うーん、そこにしよっか?」
外国のお城のような煌びやかな建物を指差し、私が返事をする前にウインカーを出す。

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