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第10章 屈辱

「それより、昨日、一緒に帰ったんじゃないんすか？

皆、結構あの後ショック受けてたし。。。」


バーテンが、しつこく聞いてくる。


俺は、ポケットの中の封筒を握りしめて、うそぶいた。


「イヤ、外で別れたよ。

絡まれてるのかと思って、助けただけだから。」

「ふぅ～ん。そうだったんだ。てっきり。。。」

あぁ、これで彼女の伝説が保たれてるんだ。

俺は、俺のプライドの入った封筒を握りしめ、
優華のカラクリを暴いたような、
ちょっと、勝ち誇った気分になった。


「その雑誌、もう残ってないの？」

「あぁ、あれ、結構前だったから。

何て会社だったかなぁ？

来月も来ると思いますよ。

直接聞いてみたら？

毎月、同じころ来てるんで。。。



「ふぅ～ん。」


俺は、ポケットの中の封筒を、さらに握りしめた。