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第12章 リベンジ

待ちわびた出張の日。

取引先への挨拶も早々に、バーへと急いだ。

もう俺は、封筒のことなんてすっかり忘れて、

優華がそのバーにいることだけを願った。



優華は、その席にいた。



既に読んでいる本は終盤に差し掛かっていた。


　まだだ。。。


まだタイミングじゃない。

俺は、彼女が本を読み終えるまで、気長に待つことにした。



「優華さん。一昨日から来てたんですよ。

今月ちょっと早かったみたいですね。

すみません。」



バーテンが見透かしたように話しかけてくる。

俺は、野次馬根性丸出しのバーテンに、少しイライラして、グラスを開けた。