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写性 …SHASEI…
第13章 向日葵
僕は、元々の性癖に悩まされていた。

縄目で女性を造りあげる願望が満たされることはない。

以前のように沙織が咎められる夢を見ることはなくなったが、隠し部屋にある縄目の教本を見ていた。


沙絵は僕と同じ趣向で、同じように返してくる。

それは日を追いかける向日葵のように僕がひどく攻めれば、同じように攻めてくる。

両方が同時に満たされることはなくなっていた。


夜中に僕が寝室を抜け出して隠し部屋で教本を見ているところに沙絵が入ってきた。


「お父様…」

「沙絵、起きてしまったんだね。」

「うん、お父様がいなかったから…

その本見せて、」

沙絵に気づいて閉じた本に興味を見せる。

まだ自慰には至ってなくて良かった。そういう時は沙絵に言うことになっていたから…

「お父様、見せて、」

沙絵の強い調子に負けてしまった。

沙絵は本を開いていく。

「これは、お父様が絵を描いたり、鐘を作る人が鐘を作るのと同じ?」

「どうだろうね。僕はそう思っている。」

「綺麗ね。」

沙絵にはこの芸術がわかるのだろうか。

「この女の人喜んでるわ。」

亀甲縛りを施され後ろ手に咎められた女性は確かに恍惚な笑みを浮かべていた。
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