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痴漢脳小説 ~秋津高校サッカー部~
第5章 美少女は名監督?
 あの頃の池内は髪が短くてぱっと見は男子みたいだった。
 でも微妙に仕草が他の男子と違っていて、よくよく見て女の子なのだと知った。
 男子の中に女子が一人と言う状況でも、なんら引け目を感じているふうでもなく、よく笑って楽しそうにしていた。もちろんプレイでも男子にも引けを取らなかった。

「つまり中学になってサッカーが出来なくなって、ヤンキー少女になったと」
「ま、そんなとこだな。しかしキャプテンは言葉選ばねぇな」
「…俺も覚えてるよ。対戦はしてないけど同じ会場で試合してて見たことある。
 …とりあえずタバコを消してくれよ」

 ニヤリ、と例の笑いで灰皿にタバコを揉み消した。
 あのスポーツ少女がいまやタバコを吸うのも捻り潰すのもすっかり堂に入っている。

「ヒデは気付いてたのか?」
「いや、そこまでの選手だったとは知らなかったけどね。でもゾノが今日は完封されてたね」
「あ、あれは…」

 慌てる俺に涼しい顔で池内が皮肉に笑う。

 俺がボールキープすると池内がマークに来る。
 ボールを取られないように相手に背を向ける。相手DFが背中越しに体を寄せてきてプレッシャーをかけてくる。
 それは当たり前に行われるプレイなんだけど。

 そのたびに池内の大きな胸が俺の背中に当たり、丸くて柔らかい感触が伝わってくる。
 背中に池内の胸を感じて思い出すのは、部室裏での出来事。
 あの時も同じように背中に池内の胸を感じていた。

 大きくなった股間が気になって俺の動きはいっそう悪くなる。
 少し落ち着いたかと思えば、走る池内の大きく揺れる胸が目に入り集中が乱される。
 
 結果、池内相手のほとんど仕事をさせてもらえなかった。

 …まあ半分は自分の性だけど。あ、字を間違えた、自分のせいだけど。
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