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第8章 夏祭の手伝い ー清算取引ー

突然の大泉の土下座に、集まった通行人達
その視線を浴びる中、立ち上った大泉が、マイクを持って喋り始めた。

「お集まり下さった皆様、11時より噴水広場にて、イベントが行われます」
呆然としていた、スタッフが慌てて、春香と育美にボードを渡す
「えっ！そうだっ」
ボードを受け取った、春香と育美がそれを両手で持ち、頭の上まで揚げる
”いきなり過ぎでしょ！まったく”
大泉の突然の行動に、心の中でぼやく春香

「皆様、こちらのボードをご覧ください」
大泉の声が、商店街に響き渡る
土下座に集まった人達の他に、どんどんと人が集まって来た。
春香と育美が持つボードに、視線が集まる

大泉のマイクパフォーマンスが続く
・激辛！カレー早食い競争
・激熱！タコ焼き早食い競争
只今、こちらのレースに、参加して下さる方を、大っ大っ募集中です
参加費用は、千円ポッキリ！
上位入賞者には、商店街で使える商品券が送られます
さらに、’三輪車レース’が行われる、公民館のパスポートＧｅｔのチャンスが！
参加される方は、10時半までに噴水広場に、お集まり下さい！
そこのお兄さん！辛いの得意そうだねー
どぅ！やってみない？

大泉のマイクパフォーマンスが続く中
春香と育美のもとに、スタッフ２人が近づく
「次の場所に移動しますので」
「はっはいっ」
ボードをスタッフに渡し、移動を始める春香と育美
スタッフから説明が入る
「ここから、別れてＰＲしてもらいますので」
育美が西側に行き、春香が東側へと進む
...
「じゃーここで、お願いします」
スタッフが準備を始める
そこは、春香が買物時に必ず立ち寄る、八百屋の目の前だった
”どうしよっ、八百屋のおじさんにばれちゃう”
ドキドキ感が高まる春香

準備が終わり、スタッフがボードを春香に渡す
「八重ノ町商店街祭りに、お集まりの皆様～」
スタッフがマイクで話し始めた
何事かと人が集まってくる、それを見て、ボードを掲げる春香
スタッフの説明が続くが、さほど人は寄って来ない

そこに、２０代ぐらいの若者が、春香のもとに近づいてきた
春香の体を、じっくりと眺めたあと、後ろを向き叫んだ
「おいっ！いい女がいるぞっ」
すると、若者の仲間が集まってきた
「おぉ、ホントだっ」
若者達が、春香の周りを取り囲んだ
「しかも、なんかエロいぞ」
顔を真っ赤にする春香。