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第8章 夏祭の手伝い ー清算取引ー

春香を取り囲む若者達に、何事かと人が集まって来た。

あっという間に、人混みができ、スタッフが初めから説明をする
すると、人混みの後ろから声があがる
「おい、全然見えねーぞっ」
「そうだ！ガキ共、後ろへ廻れっ」
「うるせぇじじいっ」
男達の怒号が飛び交う
”えっうそ！怖いんですけど..”
怯える春香
「皆さん、落ち着いて下さい」
スタッフが必死で、落ち着かせようとするが、納まる様子はない
危険を感じたスタッフが、春香を八百屋の店内に押し進めた。

「何事じゃ」
騒ぎに気付き、八百屋の店主が、奥から出て来た
スタッフが店主に説明をし、店内に避難する事にした。

外では、掴み合いの喧嘩が始まっていた
そこへ、大泉が走って来た
マイクを持ち
『どうしました皆さん？落ち着きましょう』
「うるせえ～おっさん」
『おいおい、若者よ！そのエネルギーを、レースにぶつけないかい？』
「なんだよレースって」
『あらあら、若者よ！この祭りの、一大イベントを知らないのかい？』
「知らねえよ」
『それでは、説明しよう』
大泉は、三輪車レースの説明を始めた
いつの間にか、掴み合いをしていた者たちは、大泉の巧みな話術に、聞き入っていた。
...
八百屋の店内に避難した春香は、その様子を見て、ほっと胸を撫で下ろした
「危なかったね。おねえさん」
店主が、春香に話しかけてきた
「はっはい、助かりました」
頭を下げる春香
「コンパニオンさんかい？」
「はいっ」
前髪を上げて眼鏡をした事で、店主は、春香と気付いていないようだ
”よかった”
スタッフが店主に、何やらお願いをしていた
...
『コンパニオンさーん！お願いしまーす』
大泉のマイクの声が聞こえた
「はっはい！」
急いで外に出る春香
「おぉぉーー！」
男達の野太い声があがる
「えっ何？」
戸惑う春香

大泉の三輪車レースの、説明を聞いた男達
’副賞の乳揉み’ の対象である、春香の登場に、沸きあがった歓声であった。

『さあ、仕切り直しです。11時開催の、噴水広場のイベント説明です』
”えっ！やり直しってこと？”
ボードを探す春香
そこへ、スタッフと八百屋の店主が、大きな台を運んできた
台を置き、大泉のもとへ走るスタッフ
大泉に、耳打ちをし、春香のもとに来るスタッフ
「こちらに、上がって下さい」
「えぇー」
.....