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第8章 夏祭の手伝い ー清算取引ー

館内は、レースコースの片付けが、慌ただしく行われ
ステージ上は、授与式の準備が始まっていた。

ステージ下では、須藤の指揮の元、スタッフがロープを張っている
椅子を運び、並べるスタッフ達
聡美も加わり、入場者達に呼びかける
「Ｓ席の方々は、ロープの中に入って下さい」
続々と集まる入場者達が、パスポートを見せ、ロープの中に入って、席に着いていく
ロープの中に入れない人達は、なるべく前にと詰め寄せる
スタッフが、入場者達を必死で押さえながら、並べていく
...
『大変長らくお待たせしました！これより、ファイナルＧＰ授与式を始めますっ』
大泉のアナウンスで、入賞者の授与式が、始まった。

3位の喜多野が、商店街で使える、賞品券３万円分
2位の肉屋の店主マー坊が、賞品券５万円分を受取り、いよいよ総士の番
『激走！ミニミニ三輪車ＧＰ、優勝者！福嶋総士さんっ』
総士が壇上に上がると、女性たちの歓声が上がった
「総士君おめでとう～」
「かわいい～～」
...
優勝者の総士が、賞金10万円を受取り、観客席に向かい、手を振る
「おめでとう」の祝う声と、拍手に包まれた館内

「良かったですね、春香さん」
育美が満面の笑みで、春香の手を握った
”おめでとう、総士君”
春香は心の中で、総士の優勝を喜んでいた
...
『それでわ続きまして、副賞の授与を行います』
大泉のアナウンスで、ハッとする春香
”そうだったわ...どうしよ”
副賞の乳揉みを思い出し、憂鬱になる春香

一方の育美は
「やだ～、どうしよう」
言葉とは裏腹に、嬉しそうに、笑みを浮かべていた。