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君へ贈る愛の唄
第13章 新たな関係
3人で私のマンションへ行くと、まず星矢を布団に寝かせた。
拓也はずっと星矢から離れずにいる。
ほっぺを触ったり、頭を撫でたりして。
「母さん、1人で星矢を育てるの大変だったね。オレはなんにも知らずに…」
「ううん。私はこの子を生めただけで幸せだったから、大変とは思わなかった」
「オレ、めちゃくちゃ嬉しい!母さんに会えただけでなく、子どもまでいたなんてさぁ」
「そうよ、私達親になったの」
「それじゃ星矢のためにも、オレと母さんのこれからの事、真剣に考えなきゃいけないな」
拓也はスヤスヤ眠る星矢に、目を細めて見つめる。
「オレ今夜から、ここに住む!もう帰る気ないし、いいでしょ?母さん」
「ふふっ。もちろんよ」
私は拓也の胸へ飛び込んでいった。
「すごく会いたかった…」
「オレも、すごく会いたかったよ」
拓也に強く抱きしめられ、唇を重ね合う。
11月も終わりに近づき、季節は本格的な冬を迎えようとしていた。