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君へ贈る愛の唄
第12章 守るべきもの
入り口には、ホステスの写真パネルが掲げられていた。
オレは慎重にひとりひとりを確認していく。
まりえ…みき…じゅり…。
わからない。
ほんとに母さんはここで働いているのか?
良太の見間違いじゃなかったのか…。
そうため息をこぼした時、
オレは1人の写真に目が留まった。
その時中から店員が出てきて、オレに声を掛けた。
「いらっしゃいませ!お客様、ご指名でございますか?」
「えっ」
一瞬口ごもるが、オレは答える。
「…あんり、さんを」
鼓動が大きく鳴った。