この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
愛しては、ならない
第44章 こわれる ②



「パパ、もうお話出来るかなあ」

「どうかな……出来るといいな、祐樹」

「うん……!俺、パパに話したいことたーくさんあるんだ!」



祐樹は弾む足取りで病室へ向かう。



「病院の中を走るなよ」



注意しながら、今更ながら祐樹と自分の中の温度差を感じていた。

祐樹はとても嬉しそうだった。当たり前だろう。意識が戻らなかった父親が快復したのだから。

だが、俺は自分の親が事故で亡くなったと知ったとき、悲しいともなんとも思わなかった人間だ。

ごく当たり前の感情が、俺には欠けている。

その事実に俺は軽く打ちのめされていた。

俺は、皆と共に悟志の快復を祝えない。

菊野を奪い去られてしまう――そんな嫉妬と焦りの方が先に立って、心から彼に笑えない。



/1680ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ