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第48章 喪われた記憶と

悟志は、指と猛りで蕾の中を掻き回し、腰の動きに絶妙な緩急を付けて私を狂わせる。

視界に薄く白い靄が見えてきて果てが近い事を私に知らせる中、悟志の呻き交じりの声が遠くに聞こえる。





「君の声も……この身体も……この快感も……
全部現実なんだよな?……消えて、何処かへ行ってしまったりしないだろう……?菊野……っ」

「あ……あああ……っ……」



悟志は問い掛けを続けながら私を打ち付けるのを止める気配は無かった。

彼の猛りは熱く、質量を増して、私を叫ばせる。

私に問いていながら、私の答えを聞こうとしないようにも見えた。