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第55章 ウエデイングブーケ

そんな事を思いながら、彼の手を取り振り向き見詰めると、真顔になった彼にキスされた。

軽く触れるだけのキスではなく、噛みつくような情熱的な物だった。

私はここが外だという事も忘れてしまい、彼に与えられる舌と唇の責めに甘く反応してしまい、彼の背中に爪を立てて身体を震わせてしまう。

彼の手が首筋を撫で、肩、腕、背中と移動して行き、それだけで私の口から溜め息が出てしまう。



「菊野……綺麗だよ……ああ、夜になるまで我慢出来そうにない……」



苦しさを堪えるような悟志の声は、私の身体の柔い場所を熱くして湿らせた。



「悟志さん……もう……駄目よ……」



そう言いながら、私は彼の首に腕を廻し、更なる甘い刺激を与えられるのを期待していた。