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第61章 愛しては、ならない

俺は、彼女の額と俺の額を合わたまま、小さく囁いた。



「このままでもいいじゃないですか」

「……っだって……」




何かを言いたげにモゴモゴと口を動かすが、彼女はまた黙ってしまった。

俺は指でその小さなぷっくりとした唇を軽く摘まむ。

彼女が小さく震えて、その刺激が俺の身体の中心を再び甘く淫らに刺激した。




「ハッキリ言わないなら、このまま菊野さんの中から出ていきませんけど……いいですか?」

「え……ええっ」

「分かりますよね?……このままず――っと繋がったままって事です」

「そ……そそそ……んなっ困るっ」

「俺は困りませんよ」



また硬く熱く猛り始めた獣を少しでも満足させたくて、俺は腰を突き進めた。

途端に彼女が甘く喘ぎ、背中に腕を回して爪をたててくる。