この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
愛しては、ならない
第19章 恋の業火



そして林檎の実を擦り、持っていき、彼に食べるように促すが、剛は甘える様な眼差しを私に向ける。


「……食べさせてくれたら、食べます」


「……っ」


私はまた頬に熱を持ち、自分が熱を出したのかと錯覚をしてしまう。
この期に及んで迫る彼を怒ってやろうかと思ったが、ぼうっと焦点の合わない目をした彼を見て、私は


"この子は、病人だもの……
優しくしてあげなくちゃ"

と思い直し、スプーンで林檎を掬い、彼の口元へ持っていく。



彼は、素直に口を開けて、林檎を飲み込むと、小さく呟いた。



「……冷たくて、美味しい……です」


微かな笑顔に胸がキュンと鳴り、私はゆっくりと彼の口にスプーンを運んだ。


無心に林檎を飲み込む彼は、まるでほんの小さな子供のように見えた。
/1680ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ