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愛しては、ならない
第28章 罪と恋を抱き締めて


強引に彼の下に組み敷かれて、頬や首筋にキスの雨を受け止める。

くすぐったくて切なくて嬉しくて、彼の背に腕を回して目を瞑るが、瞼にもキスをされ思わず目を開くと、真っ直ぐに見詰める瞳とぶつかった。


「……何をしてたんです?
俺から離れて……」


ほんの少し、拗ねているような彼の声だった。


「……えっと……着替え……どうしようかなって……
それと……お風呂の用意をしてたの」


剛は私の頬に軽く触れた。


「心配要りませんよ。
実は、着替えは花野さんから預かっています。
パジャマも、明日の服も」


「本当~?
良かった……お風呂から出たらパジャマ着て寝なくちゃ……」


剛は意味ありげに口の端を上げる。



「……そのままでいいじゃないですか……
それに……俺はもう眠りましたから……
菊野さんを朝まで抱きます」


「なっ……!!」




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