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愛しては、ならない
第28章 罪と恋を抱き締めて


剛は拾い上げて、蓋を外して私に持たせる。

少しずつ水を啜っていくうち、身体の火照りが幾分か治まってきた。

彼は少し笑い、額を軽くぶつけてきた。



「すいません……つい夢中になって……大丈夫ですか?」


「……大丈……」


言いかけて恥ずかしくなって口をつぐむ。

一体何が大丈夫だと言うのか。

まだ高校に入ったばかりの少年に心も身体も乱され、思うように掻き回されて……

理性のブレーキなど全く役に立たず、私は自分から望んで身体を開いて……



剛は、私の髪を丁寧に拭きながら苦し気に言った。


「俺は……ヤバイです」


「……?」


「一緒に居たら、きりがない位に、菊野さんを欲しくなります」


「――!!」


彼は、手をふと止め、私を熱く見詰めた。


「今日、この部屋に入ってからずっと貴女を責めているのに……
今でも……今すぐにでも、また抱きたい……」




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